われわれは、住まい手に「ここちよい木の家で豊かな暮らし」をおくっていただけるように、そして、いつまでも愛着をもってお住まいいただけるように、家づくりに取り組んでいます。
忙しい日常の合間の一息をつく際や疲れて帰宅した際、また休日の朝など、安らぎや落ち着き、ふとした幸せを感じさせてくれるのは、自然の美しさではないでしょうか。
障子を通して入る柔らかい光、日向ぼっこの暖かい光、吹き抜ける風、遠景の山々やお庭の緑、また、心落ち着く木目の美しさや左官壁の陰影など、自然と自然素材の「美しさ・ここちよさ」は、四季の移ろいや、経年しても飽きのこない風情を感じさせてくれます。
木や土や石などの自然素材の風情は素晴らしい。けれど、それは工業製品のように誰でも簡単に扱えるものではありません。
自然だからこそ二つとして同じものはないし、「伸び縮み・反り狂い」などの経年変化があるものを、構造や床や壁の建築材料として用いるには、それを読む大工職人の経験と知恵、そして「腕」が必要です。
また、天然の素材を建築材料にするには、色々な工程で多くの目利きとプロが関わってくれなければ出来ません。要は「手間」がかかるのです。だけど、その「一手間」こそが「何か」を感じさせるのです。
人間の目はたいしたものです。正面から見ているだけなのに、その素材の厚みや質感・風情を感じ取ります。
ご自分の廻りにある愛着のあるものも、そんな一手間のかかったものではないでしょうか。それが暮らしに潤いを与えてくれるのです。
弊社には「営業」のスタッフはおりません。お客様のご要望をお伺いするのも夢をカタチにしていく作業も、全て「設計」スタッフが行います。
敷地の光・風・眺めなどを目一杯活かすことはもちろん、ソファそれとも座のくらし?皆揃ってお食事しますか?くつろぐ際にテレビは?お手持ちの食器は?収納の量は?など今の暮らし方と理想を一から丁寧にお伺いして、永年お住まいいただけるご家族にあった間取りを設計します。
また、内部の床壁天井などの仕上げやデザインもあまり主張しすぎず、絵やお花などを飾って、日々のくらしをいつまでも愛着をもって楽しんいただけるように、あきのこないデザインを心がけています。
いつまでも愛着をもって使うことのできる正直な素材を使いたいと思います。
工業製品の多くは、出来上がった時が一番綺麗で後は汚れていきますが、木や土や石、緑などは、経年すれば逆に味わいが出て、新しいものにはない深みすら出てきます。
もちろん、掃除のしやすさや汚れ難さを優先して考えるべき部屋もありますが、長い時間を過ごすリビング・ダイニングなどは、木や土など、家族と一緒に年をとれるものがよいですね。
もちろん、柱や梁などの構造材は、言うまでもないことです。
お家は出来上がった時が完成ではありません。
そこからのメンテナンスが必要です。
長持ちする材料選択には十分気をつけておりますが、点検や修理などは、ずっとお住まいいただくためにも必要なことです。(弊社の定期点検は1・3・5・10年と実施しています)
また、家族構成が変わった際のリフォームや模様替え、また設備の交換など、様々な相談にも、そのお家のことをよく分かっている工務店が居た方が良いに決まっています。
更に、「壁や床を一部直したい」「少し増築したい」などの際、「もう技術のある大工職人さんが居ないのでできません」では話になりません。
いつまでも愛着を持ってお住まいいただけるように、創業以来150年ずっと自社に社員大工を抱え、技術の継承と技能の研鑽に努めております。